舌や歯茎にできる子供の口内炎の種類や治し方

子供が口内炎になったとき、最初は特に気にしていなくても、熱が出てきてしまったり、なかなか治らない上に頻繁にできてしまうことがありますよね。
そんなときは病院の何科に連れていくべきなのか。おすすめの市販薬やビタミン剤はあるのか。
舌や唇、歯茎にできる子供の口内炎の原因や種類、口内炎になったときの食事や治し方をご紹介します。

舌や歯茎にできる子供の口内炎

舌にできる子供の口内炎

●アフタ性口内炎
一番多くみられる口内炎はアフタ性口内炎です。周囲が赤く中央が白っぽくくぼんで見えます。
【原因】
免疫力の低下・体調不良・ビタミン不足が多いです。
【治し方】
バランスの良い食事や規則正しい生活を心がけましょう。
【繰り返す場合】
ぺーチェット病の可能性があります。ぺーチェット病とは原因不明で難病指定されている病気です。視力が低下したり、失明する場合もあります。ぺーチェット病の場合、口内炎のような発疹は腕や足にもできてしまいます。

●カンジダ性口内炎
カンジダ性口内炎は舌に白い苔状のものが点状や粉状に付着する口内炎です。悪化すると白い苔が地図状になり、こびりついた状態になります。また舌全体が赤く腫れ、炎症を起こすことも考えられます。
【原因】
免疫力が低下することで、カンジダ菌が増殖し、口内でその菌がバランスを崩すことで発症します。
【治し方】
舌に貼りついた苔は無理に剥がしてはいけません。薬で直しましょう。免疫力の低下や、抗生物質に反応して、繰り返し発症するので体調を整えることが大切です。

歯茎にできる子供の口内炎

●カタル性口内炎
アフタ性と同様、よくできる口内炎の一つです。見た目はほとんどアフタ性と変わりありません。
【原因】
アフタ性は免疫力の低下が原因なのに対し、カタル性は物理的に口内を噛んでしまったり、やけどをした時にできた傷や、口内に食べかすが残り、清潔でないことなどで細菌が繁殖するのが原因です。
【治し方】
口内が清潔ではないことが考えられるようであれば、食後の歯磨きを徹底しましょう。また、うがい薬は殺菌作用があるので歯磨きだけで不安な場合はうがい薬を使用するとよいでしょう。

●アレルギー性口内炎
【原因】
差し歯や詰め物、歯磨き粉などでアレルギーを引き起こすと炎症が起きます。最初は水泡のような形の口内炎ができ、その後口の中が広範囲でただれたり腫れることが特徴です。広範囲にただれてしまうと歯磨きもしづらくなります。
【治し方】
小児科やアレルギー科でアレルギーの原因を調べることが必要です。もし、歯の詰め物が原因でアレルギー反応がでていた場合は歯医者さんで他のアレルギーを起こさない材料に取り替えてもらいましょう。

歯茎の口内炎はとても痛いだけでなく、放っておいたり、長引いたりすると、大事な歯を支える歯茎がとても弱ってしまいます。傷を作らないように早めに治すように心がけましょう。

歯みがきを習慣づけてお口を清潔に!歯磨きの習慣をつけられる歯磨き粉って?

熱を伴う子供の口内炎

●ヘルパンギーナ
2~4歳の子供の中で夏に流行する口内炎です。夏風邪とも呼ばれることがあります。感染すると39度以上の高熱が出て上顎からのどの周辺にかけて水泡がたくさん出てきます。
のどにたくさん水泡ができるとのどの痛みを感じることが多いです。
【原因】
エンテロウィルスの感染によって発症します。エンテロウィルスは唾液や鼻の粘膜などが付着したものをなめたり、触れた手をなめたりすることで感染します。
また、エンテロウィルスは便の中にも存在するので、おしめを替えるときなどはきちんと手を洗い、注意が必要です。
感染したら小児科へ行きましょう。

●手足口病
ヘルパンギーナと同じく夏に流行する病気です。ヘルパンギーナは口の中だけの症状ですが、手足口病は手のひらや足の裏にも発疹ができる場合は手足口病と考えてよいでしょう。発熱するケースは3割程度で、38度前後などあまり高熱にならないのが特徴です。
【原因】
コクサッキーウイルス、エンテロウイルスなどへの感染が原因です。ヘルパンギーナと同じく、唾液などの飛沫感染のため、保育園や幼稚園で集団感染しやすいので気を付けましょう。感染したら小児科へ連れていきます。

●ヘルペス性口内炎
生後6ヶ月から3歳までに発症することが多く、39度近い発熱が2~5日続いた後、2,3日後に口内炎ができることが特徴です。
歯茎が赤く腫れてきて、口の周りの皮膚に水泡ができることもあります。 歯磨きをすると出血するほどの痛みを伴うため、食欲もなくなります。
【原因】
単純ヘルペス1型の感染によって口内炎ができます。単純ヘルペス1型は大人ならほぼ全員が保有しているので親から子供へ感染することが多くみられます。
口移しはもちろん、コップの共有やタオルの共有などでも感染するので3歳までは食器やタオルを分けるようにしましょう。
【治し方】
小児科で薬をもらいましょう。指しゃぶりをしている場合は指しゃぶりをさせないように気を付けましょう。ヘルペス性口内炎ができた時に指で触ってしまうと指にも発疹ができたり、触った部分にヘルペスウィルスが付着し、二次感染する恐れがあります。
指しゃぶりはさせずに手をしっかり洗うなどし、清潔に保ちましょう。

子供の口内炎の治し方<食事や市販薬で気をつけるべきポイント>

子供が口内炎になってしまったら胃に優しい食事を心がけましょう。
おかゆやそうめん・うどんなどは胃に優しく、水分補給もできるので普段の時はもちろん、口内炎になってしまう免疫力が低下したときにおすすめです。
スープなどもおすすめしますが、塩辛い味付けや熱すぎる飲み物や冷たすぎる飲み物は刺激が強いので、人間の体温と同じくらいの温度のものを飲ませましょう。

体調不良のときは口の中が乾燥しやすいのでこまめに水分補給をして体調を整えることが大切です。
また、免疫力が低下すると風邪や他の病気にかかってしまうこともあります。
日頃からビタミンバランスの良い食事や、規則正しい生活を心がけましょう。

薬が使えない子供の口内炎を早く治すには

口内炎を早く治したい場合は市販の口内炎の薬を塗るのが一般的ですが、薬の服用ができない年齢の場合は下記の食品を患部に塗るといいとされています。

・ハチミツ
傷の治りを早くさせる作用がありますが、赤ちゃんがボツリヌス中毒を起こす危険性があります。1歳未満の子供には与えないようにしましょう。

・梅干し
殺菌作用が高いクエン酸が多く含まれているため、患部に貼りつけると良いです。

好き嫌いや刺激の少ないことを考えるとハチミツの方が手軽かと思います。ぜひ試してみてください。

子供の口内炎が治らない場合

Q.子供の口内炎は病院の何科に連れて行けばいい?
子供の口内炎は小児科に連れていきましょう。大人は口内炎で病院に行くことはあまりありませんが、子供の口内炎の場合は他のウィルスに感染した可能性があります。
熱が出たり、口以外の場所に発疹が現れる可能性もあるので、なかなか治らないようであれば小児科へ行きましょう。

Q.子供に使える口内炎の市販薬は?
大人に口内炎ができた時によく使用されるのはケナログ口腔用軟膏ですが、ステロイドが入っているためあまりおすすめされておりません。
貼るタイプの口内炎の薬も5歳からのものが多く、子供が小さいと使えません。
また、口に貼りつく感覚があり、子供に使いづらかったり、ウィルス感染による口内炎や手足口病などには使用しても効果がないことも多いので、口内炎の原因を調べてもらうためにも治りが遅い場合は小児科へ行きましょう。

子供の口内炎おすすめビタミン剤

子供の口内炎に効くビタミン剤としてチョコラBBこどもシロップがおすすめです。
チョコラBBこどもシロップ 30mL×2
チョコラBBこどもシロップ
生後3ヶ月から使用ができるのでビタミン不足を気にされる場合は使用しやすくとても便利です。
普段の食事に気を付けつつ、ビタミン剤で治していきましょう。

まとめ

子供の口内炎はウィルス性の場合が多いです。
アフタ性やカタル性の場合は市販薬やビタミン剤で症状がよくなりますが、なかなか治らなかったり熱を伴う場合には小児科へ行きましょう。そして日頃からビタミンバランスの整った食事や、規則正しい生活を心がけましょう。