要注意乳歯、要観察歯と診断されたときの対処法

歯科検診の結果を見ると、様々な記号や病状が書かれていると思います。その中でも特に気を付けたいのは「要注意乳歯」や「要観察歯」です。要注意乳歯、要観察歯と診断されたときの対処法や、歯科健診結果の記号についてご紹介します。

歯科検診で診断される要注意乳歯とは

歯科検診を受けた時に要注意乳歯と診断されることがあります。要注意乳歯とはそろそろ抜いた方がいいと思われる乳歯のことです。主に永久歯が生えてくる時期に診断されます。
主な状態としては、永久歯の歯並びに影響を与えそうな乳歯や、下からすでに永久歯が生えている場合です。レントゲン検査をして、抜く判断をした方がいい乳歯の場合に、要注意乳歯と診断されます。
もし、永久歯が下から生えて来ているのに、乳歯がグラグラしない場合は、スムーズな生え替りが困難なことが多いです。その場合は無理をせず歯科医院で抜いてもらった方がいいでしょう。
また、強い力で無理矢理に抜こうとすると、乳歯の根が折れて残ってしまったりすることもあり注意が必要です。少し動かしてみて、全然動かない時は、早めに受診して下さい。

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要注意乳歯をはじめとする歯科検診結果の記号

歯科検診結果を見ると、口の中の状態が様々な記号で表現されています。例えば、要注意乳歯は「×」という記号で表現されています。その他にも、歯科検診結果で見る記号はそれぞれ何を表しているのかご紹介します。

■要注意乳歯
意味:抜いた方がいいと思われる乳歯
記号:×

■要観察歯
意味:虫歯になりかかっている可能性の高い歯
記号:CO(シーオー)

■虫歯
意味:虫歯になっているまたはなっていた歯
記号:C(シー):虫歯、○(マル):治療が完了した歯

■喪失歯
意味:虫歯などの抜歯により失われた歯
記号:△

■歯肉炎
意味:歯肉炎になりかけているまたはなっている歯
記号:GO(ジーオー):歯肉炎になりかけている、G(ジー):歯肉炎

■歯並び
叢生(そうせい):乱ぐい歯。歯が出たり入ったりしてまっすぐ並んでいない状態。
過蓋咬合(かがいこうごう):上の前歯が下の前歯にかぶさり、下の前歯がほとんど見えなくなってしまう状態。
上顎前突:上の前歯が下の前歯より外に飛び出している状態。いわゆる出っ歯。
下顎前突:上の前歯が下の前歯より内側に入っている状態。いわゆる受け口。
開咬(かいこう):奥歯をかみしめた時に、上の前歯と下の前歯が浮いてしまう状態。

■顎関節
口を開け閉めしたり、ものを噛んだりするときに、顎の関節に異常がある状態。

■その他
過剰歯:普通より余分に歯がある。
先天性欠損:普通より歯が少ない。
癒合歯:2本の歯がくっついて1本になっている。
エナメル質形成不全:歯の表面のエナメル質が少ないため、歯がもろくて虫歯になりやすい。
粘膜の異常:粘膜にできものができていたりする。
小帯の異常:小帯の形がちょっとおかしい。

これらの記号が出ていたら歯医者へ行きましょう。虫歯じゃなかったから大丈夫、と思っていると進行が進み、どんどん口内環境が悪くなります。

要注意乳歯と要観察歯の違いと対処方法

先ほどの記号の中で要観察歯という、聞きなれない言葉があったと思います。要注意乳歯は抜いた方がいいと思われる乳歯、要観察歯は虫歯になりかかっている可能性の高い歯とあります。
要注意乳歯は永久歯の歯並びに影響を与える可能性があり、すぐに歯医者に行くべき状態ですが、要観察歯は健全な歯の可能性が高いです。歯の表面に穴が開いているわけではないが、白濁や茶色の着色があるので虫歯になりかかっている可能性があると診断されます。
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出典:目で見るお口の百科 家庭の歯学/クインテッセンス出版株式会社

要観察歯は虫歯になりかかっている可能性がある初期虫歯の状態です。初期虫歯の状態だと、歯磨き習慣や甘いものの食べ過ぎなど、家庭での生活習慣の改善をすれば治る可能性が高くなります。
もし、歯科検診などで要観察歯と診断されたら、甘いものを控えてしっかり歯磨きするとよいでしょう。しっかり歯磨きしているのに要観察歯と診断されるようであれば、歯医者で正しいブラッシングの仕方を教えてもらいましょう。

まとめ

歯科検診に不明な記号がないようにしっかりとこの記事を読んでおきましょう。要注意乳歯は歯医者へ行って永久歯に影響を与えないように治療してもらい、要観察歯は日々の生活習慣や歯磨き習慣を見直して、子供の歯の健康を守ることが大切です。