学校の歯科検診攻略!要注意乳歯と要観察の違いは?記号の意味や医療券について

学校の歯科検診の結果に「要注意乳歯」や「要観察歯」といった見慣れない単語や、意味のわかりにくい記号が目につくと思います。
その中でも特に気を付けたいのは「要注意乳歯」や「要観察歯」です。
でもどう注意し、どこを観察したらいいのか、私たちからするとわかりにくいですよね。
ここでは「要注意乳歯」と「要観察」と「虫歯」の違いについて詳しく解説します。
また、診断されたときの対処法や、歯科健診結果の記号についてと、医療券についてご紹介しますので、参考にしてください。

要注意乳歯とは

学校で歯科検診があり、帰ってきた子供がもらってきた歯科検診結果を見ると、アルファベットや記号が書いてあると思います。
その中でも一番気になるのは「×」という記号ではないでしょうか。
×の記号は要注意乳歯であることを表しています。
要注意乳歯とは乳歯の横から永久歯が生えてきている場合など、そろそろ抜いた方がいいと思われる乳歯のことです。

主な状態としては、永久歯の歯並びに影響を与えそうな乳歯や、下からすでに永久歯が生えている場合です。
この要注意乳歯を放っておくと、永久歯の歯並びに影響を与えてしまうことがあるため、この診断を受けたらできるだけ早く歯医者に行きましょう。
歯医者に行ってレントゲン検査をしてもらい、歯医者で抜くべきか、もう少し様子をみるべきかの判断をしてもらいます。

ここで親が勝手に「永久歯が生えてきているのなら」と強い力で無理に乳歯を抜こうとすると、乳歯の根が折れて残ってしまったりすることもあります。
何よりも子供に痛い思いをさせてしまいます。自己判断は控えましょう。

要観察歯とは

歯科検診の結果にある「CO(シーオー)」の記号は「要観察歯」を表します。
要観察歯とは虫歯になりかかっている可能性の高い歯になります。
歯の表面に穴は開いていなくても白濁や茶色の着色がある場合はこのように診断されます。
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歯科検診の場合、歯科医院と違い、照明が暗く起き上がった状態で歯を見るため、初期虫歯と着色汚れを見分けるのは難しいのです。
そのため、このような曖昧な表現になっています。

もし初期虫歯だった場合、放っておくと虫歯が進行してしまいますが、実際に歯医者で見てもらうと初期虫歯ではないことも多くあります。
ではなぜ要観察歯と診断するのか。それは家庭での生活習慣を見直してもらいたいからです。
初期虫歯は丁寧なブラッシングをして、食事に気を付けていれば治る可能性があります。
甘いものを控えたり、歯医者で正しいブラッシングの仕方を教えてもらうようにしましょう。

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これでわかる!歯科検診結果の記号と意味一覧表

歯科検診結果は口の中の状態が様々な記号で表現されています。
例えば、要注意乳歯は「×」という記号で表現されています。その他にも、歯科検診結果で見る記号はそれぞれ何を表しているのかご紹介します。

要注意乳歯
意味:抜いた方がいいと思われる乳歯
記号:×

要観察歯
意味:虫歯になりかかっている可能性の高い歯
記号:CO(シーオー)

虫歯
意味:虫歯になっているまたはなっていた歯
記号:C(シー):虫歯
記号:○(マル):虫歯治療が完了した歯

喪失歯
意味:虫歯などの抜歯により失われた歯
記号:

歯肉炎
意味:歯肉炎になりかけているまたはなっている歯
記号:GO(ジーオー):歯肉炎になりかけている
記号:G(ジー):歯肉炎

歯並び
叢生(そうせい):乱ぐい歯。歯が出たり入ったりしてまっすぐ並んでいない状態。
過蓋咬合(かがいこうごう:上の前歯が下の前歯にかぶさり、下の前歯がほとんど見えなくなってしまう状態。
上顎前突:上の前歯が下の前歯より外に飛び出している状態。いわゆる出っ歯。
下顎前突:上の前歯が下の前歯より内側に入っている状態。いわゆる受け口。
開咬(かいこう):奥歯をかみしめた時に、上の前歯と下の前歯が浮いてしまう状態。

顎関節
口を開け閉めしたり、ものを噛んだりするときに、顎の関節に異常がある状態。

その他
過剰歯:普通より余分に歯がある。
先天性欠損:普通より歯が少ない。
癒合歯:2本の歯がくっついて1本になっている。
エナメル質形成不全:歯の表面のエナメル質が少ないため、歯がもろくて虫歯になりやすい。
粘膜の異常:粘膜にできものができていたりする。
小帯の異常:小帯の形がちょっとおかしい。

これらの記号が出ていたらできるだけ早く、歯医者へ行きましょう。
虫歯じゃなかったから大丈夫、と思っていると進行が進み、どんどん口内環境が悪くなり、結果虫歯や他の病気になりやすくなってしまいます。

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要注意乳歯は医療券適用外

医療券を申請すると医療費が免除できると学校などで聞いたことがあるかと思います。
しかし、医療券は学校病と診断された治療の必要がある人が申請できる、医療費免除の券です。
学校病と診断されるものは歯科では虫歯のみです。
虫歯の他には結膜炎や中耳炎、副鼻腔炎、寄生虫病が学校病に該当されます。

学校病と診断され、治療の必要があると判断されると医療券申請調書を学校からもらいます。
必要事項を書き学校に提出すると、約1週間後に医療券が発行されます。
医療券の発行を待たずに受診してしまった場合、あとから返金はできないため気を付けましょう。
初診日に健康保険証と医療券を添えて、歯医者に提出すると医療費が無料になります。
受付の人が医療券についてあまり詳しくなかったりすることもあるため、あらかじめ、歯医者を予約する際に医療券を使用する旨を伝えるとスムーズかもしれません。
また、要注意乳歯や要観察歯、歯肉炎などは学校保健医療券の適用外となります。
要注意乳歯を抜いた方がいいか判断してもらうときや、要観察歯で初期虫歯かどうか見極めてもらう場合は自己負担となります。
しかし、そのまま放っておくと永久歯の歯並びに影響をもたらしたり、虫歯の進行が進んでしまうため、できるだけ歯医者へ行くようにしましょう。

まとめ

虫歯と診断された場合は医療券を使用してすぐに歯医者で治療してもらいましょう。
虫歯でなくとも、要注意乳歯や要観察歯と診断された場合は歯医者できちんと診察してもらいます。
早期発見や、毎日気をつけて歯みがきすることがなによりも虫歯から子供を守る方法です。