乳歯が生える年齢は?本数は?知っておきたいポイント3つ

乳歯が生えてくる年齢や本数はどのくらいだろう?うちの子は乳歯の本数が少ない気がする、といった不安を抱えることもあるでしょう。そんなあなたに乳歯が生えた段階で知っておきたい3つのポイントを紹介します。

乳歯の本数は全部で20本

乳歯が生える時期は2歳半ごろまでで、すべて生え揃います。本数は前歯(切歯・犬歯)が合わせて6本ずつ、奥歯が4本ずつで合計20本の歯が生えそろいます。
歯の生え始めは生後3~9ヶ月ぐらいと赤ちゃんによってずいぶん差があります。生まれた時にすでに1本生えていることや、1歳を過ぎてようやく1本目が生えてくるケースもあります。ですから、まわりの子より多少遅くても、気にする必要はありません。

赤ちゃんの歯は大体このような順番で生えそろいます。

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・下の前歯(中切歯)(生後6~9ヶ月)
・上の前歯(中切歯)(生後9~10カ月)
・上下の歯が4本ずつになる(側切歯が生えてくる)(生後11ヶ月~1歳)
・奥歯(第一乳臼歯)(1歳2ヶ月~1歳半)
・八重歯(犬歯)(1歳9ヶ月~2歳)
・奥歯(第二乳臼歯)(2歳半頃)

大体がこの順番ですが、個人差により多少順番が前後する場合があります。一般的には2歳半頃、遅くても3歳半頃までに生え揃えば、生える時期や順番がずれても問題はありません。
もし生まれたときにすでに生えていて、授乳の際にママが乳首に痛みを感じるなどの問題がある場合は、歯を丸めるなどの処置をすることもあります。
気になるようであれば歯医者さんに相談してみましょう。

乳歯の奥歯(臼歯)は上下4本ずつ

乳歯の奥歯は第一乳臼歯、第二乳臼歯の計4本のみになります。自分の歯と見比べてみると少ないように感じ、歯が足りないのではないかと心配してしまうこともあるかもしれません。
しかし、乳歯と永久歯では歯の本数が違うため安心して大丈夫です。先ほど乳歯は20本と挙げましたが、永久歯は全部で32本となります。永久歯では大臼歯と呼ばれる奥歯が上下6本ずつの計12本が生えてきます。しかし、そのうちの4本は親知らずとなるので当面は28本になります。

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緑の部分が加生歯といい、永久歯になって初めて生えてくる歯となります。そのため、乳歯の段階では乳歯全20本に対し、奥歯は計8本となります。

歯が足りないのは先天性欠如歯かも

乳歯が生える時期などは個人差があるとお伝えしてきましたが、なかなか生えない場合は先天性欠如の可能性が考えられます。先ほども挙げたように本来、乳歯は20本、永久歯は第三大臼歯(親知らず)を除いて28本生えますが、生まれつき歯が足りないことがあります。これを「先天性欠如歯」といいます。

先天性欠如歯は、何らかの理由で歯胚が作られないことで起こります。歯胚とは歯のもとになるエナメル質の器のようなものです。もともと歯胚は赤ちゃんがまだお母さんのお腹の中にいるときに作られるのですが、何らかの理由で歯胚が作られないことで起こります。
原因はよくわかっていませんが、遺伝や全身疾患、薬の副作用などが影響しているのではないかと考えられています。

先天性欠如歯は乳歯にも永久歯にも見られ、1本もしくは2~3本だけ欠如することもあれば、まれに10本以上欠如することもあります。
2007~2008年に日本小児歯科学会が行った全国調査では、歯科を受診した7歳以上の子ども15,544人(男子7,502名、女子8,042名)のうち、乳歯の先天性欠如は75人(0.5%)に、永久歯の先天性欠如は1,568人(10.1%)に確認されました。

このような先天性欠如はかみ合わせや歯並びなどに影響を及ぼします。そのため、なかなか歯が生えてこない場合は歯医者へ行きましょう。レントゲンで歯胚があるかどうかの確認を行い、かみ合わせや歯並びの影響があるかのチェックをすることができます。

まとめ

乳歯の本数は全部で20本。永久歯になると全部で32本生えてきます。乳歯や永久歯が生え揃う年齢には個人差がありますが、なかなか生えてこない場合は先天性欠如が考えられます。不安な場合は歯医者へ行って検査してもらいましょう。