乳歯の虫歯に効果的な進行止め<サホライド・シーラント・フッ素>

子どもの虫歯の進行止めで有名ななサホライドとシーラントについて解説します。
虫歯の治療は不安が多いかと思いますが、ここでしっかり解説するので大丈夫です。
自宅でできるフッ素ケアもあわせてご紹介します。

【進行止め薬サホライド】

乳歯の虫歯の進行を止める際に使われることが多いのがサホライドです。
1970年代に虫歯の進行止めとして誕生した薬で、乳歯の初期虫歯に塗布することで効果を発揮してくれます。

乳歯は大人の歯と比べて虫歯の進行が早いため、こうした薬を使うことにより、進行を一時的に遅くすることが出来ます。

その治療法はとても簡単で、虫歯になった歯にサホライド薬液塗るだけ。これを何度か行います。
削らなければならないほどの虫歯でなければ、サホライドを塗って、毎日歯磨きをしっかり行えば進行を止める効果は実証されています。

ここまでだと、とても優秀な治療方法でメリットだらけのように感じられますが、サホライドには銀イオンが含まれています。
歯に塗ると銀イオンが酸化して歯が黒くなるという特徴があり、そのことからサホライドを使用することを嫌うお母さんが多いのです。

ただ、乳歯の虫歯を進行させてしまうと痛みが出てきてしまって削る必要が出てきてしまいます。
削るとなると、特に小さいお子さまは怖がって治療ができないというケースもとても多いです。

そうなってしまうと、痛みもとれず放っておけばどんどん状態は悪くなってもっと可哀相なことになってしまうことが目に見えています。
そう考えると、永久歯に生え変わるまでサホライドで進行を抑えておくことで痛い治療をせずに済ませる方がよいのではないかと思います。

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【奥歯の初期虫歯にシーラント】

奥歯の虫歯を食い止めるのに効果的なのがシーラント治療です。

シーラントとは、奥歯の溝部分にプラスチックを埋め込んで行う治療方法で、保険治療で行えることがほとんどです。
虫歯予防として使われることが多いのですが、初期虫歯の進行止めとしても効果があります。

溝に埋め込んだプラスチックが初期虫歯を閉じ込めてしまい活動できなくしてくれます。
そしてそれに含まれているフッ素が歯を固くして虫歯を治療してくれるという仕組みです。

シーラントを塗ったら光で固めるだけと簡単な処置で済みますが、噛み合わせなどに影響のないよう薄く伸ばして塗るため、とれやすいというデメリットがあります。
歯医者さんの腕にもよりますが、処置中に唾液の混入などがあると、特にシーラントが剥がれやすくなってしまいます。
剥がれかけたシーラントのすき間は歯ブラシでいくら磨いても歯垢が落としにくくなってしまいさらなる虫歯を作ってしまう可能性も出てきてしまいます。

また、子どもの場合だとどうしても治療した歯が気になってしまい手で触っていじってしまったり舌で触ってしまったりということがあり、それが原因で剥がれてしまうこともあります。

定期的に歯医者さんで診てもらう必要があるでしょう。

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【フッ素と丁寧な歯磨きで進行止め】

サホライドやシーラントで治療したからといって安心してはいけません。
治療後も毎日丁寧な歯磨きを行うことで進行止めがきちんと機能します。

そこで、お母さんが日々のケアで出来る初期虫歯の進行止めとしておススメしたいのが、毎日の歯磨きにフッ素を取り入れることです。
フッ素は、歯の再石灰化を促進し、虫歯に強い歯質をつくる性質があるため歯科では虫歯予防の処置に使われることが多いですが、初期虫歯の進行止めにも効果を発揮してくれます。

身体に害なので避けた方がいいとよく言われますが、それは大量摂取の場合で、海草類・魚類・お茶などにもわずかですが含まれているので、実は少量ながらも必ず摂取しなければならない栄養素なのです。

ただし、まだうがいが出来ないお子さまにフッ素入り歯磨き粉を使ってしまうと毎日ごっくんしてしまってフッ素摂取量が多くなってしまうのでおススメしません。
そういった場合には、歯医者さんで定期的にフッ素塗布を受けるとよいでしょう。

そしてなんといっても、大事なのが丁寧な歯磨きです。
まだ小さく柔らかい乳歯に適した歯みがき方法は、小さめのハブラシを歯の面に沿って当てて弱い力で小刻みに動かすことです。是非、毎日の歯磨きで意識してみてください。

そうすることで、歯を傷つけることなく、細かい動きで歯垢を落としやすくなります。
くれぐれも力の入れ過ぎには注意してください。

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【まとめ】

いかがでしたか?初期虫歯になった際に、是非参考にしてください。