赤ちゃんの奥歯はいつ生えてくるの?知っておきたいポイント3つ

赤ちゃんに初めて奥歯が生えてくるのはいつごろでしょうか。それは1歳半ごろと言われています。
赤ちゃんは奥歯が生えてくる前に、歯茎が腫れたように盛り上がります。病気などではないので安心してください。
奥歯は乳歯の中でも虫歯になりやすい歯のひとつです。乳歯だから大丈夫と思い、虫歯にさせてしまうと他の乳歯にも、将来生えてくる永久歯にも大変な影響を及ぼします。
そこで赤ちゃんの奥歯が生えるときに知りたい3つのポイントをご紹介します。

赤ちゃんの奥歯はいつ生えてくるか

赤ちゃんの奥歯は2種類あります。第一乳臼歯と第二乳臼歯です。
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出典:目で見るお口の百科 家庭の歯学/クインテッセンス出版株式会社

第一乳臼歯は奥から2番目の歯で、一番奥の歯は第二乳臼歯です。
赤ちゃんにとって最初の奥歯である、第一乳臼歯は1歳半頃に生えてきます。その後、2歳頃に犬歯(八重歯)が生えてきます。2歳半に第二乳臼歯が生え、3歳頃にすべての歯が生えそろいます。

赤ちゃんの奥歯が生える時の歯茎の変化

赤ちゃんは奥歯が生え始めるころに、歯茎に変化が起きはじめます。赤ちゃんの歯は顎の骨の中で成長し、生える前は歯茎の中で袋状のものに包まれます。
そのため、歯が生えてきそうな部分や、生え始めた所の歯茎が丸みを帯びて、盛り上がり腫れたように見えるのです。
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出典:目で見るお口の百科 家庭の歯学/クインテッセンス出版株式会社

写真では奥歯はほとんど生えていて、歯肉がかぶっているのは一部のみですが、このような形で歯茎を突き破って生えてきます。
その時、歯茎から出血することもあります。
もし歯茎から出血したら水でゆすがずに、ガーゼなどで止血しましょう。ゆすぐと血が止まりづらくなります。血液の塊が口内に残ってないか確認しましょう。飲み込んで気管に入ると大変です。

また、通常の歯茎の腫れの他にドーム状の、大きな膨らみのようなものができている場合があります。この状態を萌出性嚢胞(ほうしゅつせいもうほう)と言います。
奥歯が生えるときに、歯茎の中で袋状のものに包まれていると先ほどあげましたが、その袋がうまく破けないことが原因です。噛む刺激によっては歯茎の毛細血管が破れ、血液が混ざることで黒ずむこともあります。
見た目は少し痛そうにも見えますが、実際は痛みはありません。しかし、噛むときに違和感を感じ気持ち悪くなることがあります。
萌出性嚢胞の治療法は特になく、ほとんどの場合は歯が生えると膨らみが破けて自然に消滅します。
しかし、まれに歯肉は盛り上がってきたのだけどなかなか歯が生えてこない場合があります。その時は歯医者で相談して下さい。必要に応じて萌出性嚢胞を切開することもあります。

赤ちゃんの奥歯を虫歯にさせないために

最初の奥歯(第一乳臼歯)が生える1歳半から、赤ちゃんの歯がすべて生えそろう3歳までは感染の窓という時期で、虫歯感染のリスクが高まります。
そのため、1歳半になった頃には歯医者での検診やフッ素塗布を開始しましょう。
同時にこの頃になったら徐々にうがいを覚えさせましょう。うがいができると、歯磨き粉を使えるようになるだけではなく、風邪など感染症にもかかりにくくなるため、できるだけ早くからうがいの練習をするといいでしょう。
特に赤ちゃんの奥歯は溝が深く、食べ残しなどが溜まりやすい上に磨きにくいため、虫歯になりやすいのが特徴です。他の歯よりも気を付けて扱いましょう。

■虫歯を作らないための注意点
・歯磨きは1日3回行うこと。
奥歯は食べかすがたまりやすい歯です。奥歯が生えるまでは1日1回だったとしても、奥歯が生えてからは1日3回磨き、少しでも磨き残しを減らしましょう。

・うがいができるようになるまでは水磨きで磨くこと。
もし水磨きだけでは不安だった場合は、うがいができなくても使用できる歯磨きジェルや、歯を拭き取るだけのはみがきシートを使用しても良いでしょう。

・奥歯のかみ合わせのところを中心に1本ずつ丁寧に磨くこと。
横から歯ブラシを入れて磨くと磨きやすいです。

・寝る前は念入りに磨くこと。
寝ている間は唾液の分泌量が少なくなり虫歯になりやすいため、寝る前は通常よりも丁寧に磨きましょう。

今は2本ずつ(計8本)の奥歯ですが、永久歯になると親知らずを含めて5本ずつ(計20本)になります。そのため、奥歯が虫歯になり永久歯に悪影響を与えると、その範囲はかなり大きいものとなります。奥歯は特に虫歯にさせないように気を付けましょう。

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まとめ

赤ちゃんの奥歯が生えてくるときに歯茎に違和感を感じても、それは自然なもので、奥歯が生えれば治っていきます。生えてくる前よりも生えた後虫歯にさせない方が重要です。これを読んで赤ちゃんの奥歯の虫歯を防いでいきましょう。