虫歯にならない飴やチョコレートやお菓子ってあるの?子供に安心の選び方

虫歯にならないおやつを探すのは大変です。
仕上げ磨きの時に虫歯を見つけて「毎日きちんと磨いているのに、どうして?」と驚く方も多いのです。これには日頃の食生活が深く関わっています。
子供が一生虫歯で困らない歯を持つことができるかどうかは、幼児期までのおやつの与え方が大きく関係しています。
虫歯にならない飴やチョコ、おやつや食べ物を紹介します。逆に虫歯になりやすいお菓子も説明しますので、ぜひ参考にしてみてください。
幼児期のおやつの選び方や与え方を知り、大切な子供の歯を守ってあげましょう。

虫歯にならないために市販のお菓子を避けるべき理由

スーパーに行くと、甘いチョコレートやスナック菓子などが大量に売られていますが、虫歯にならないために、3歳のお誕生日を迎える頃まではあげないようにしましょう。
なぜ「3歳までは避けるべき」なのかというと、虫歯の原因となるミュータンス菌は生後1歳7ヶ月~2歳7ヶ月までの間が最も感染しやすい時期だからです。
口の中に虫歯ができる時には、食べ物に含まれていた糖分をエサとしてミュータンス菌が酸を作り出し、これによって歯の表面が溶け始めるということが起こっています。
ですから、虫歯を予防するためには酸を作る原因となる食べ物を避けることが大切です。

砂糖をたっぷりと使った甘いお菓子は、あまり子供に与えないようにしましょう。
特に、いつまでも歯にくっついて離れないキャラメルのようなお菓子は最悪です。
ただ、これだけたくさんのお菓子が世の中にあふれている時代に全く食べさせないというのも無理があるので「甘いお菓子はご褒美」にするなど、食べる回数を減らす工夫をしてみましょう。
もちろん、この時期を過ぎても砂糖を含むものを食べればミュータンス菌には感染します。
しかし、その時期が遅ければ遅いほど、口の中に居座れる菌の数が少なくなるので、結果的に虫歯になりにくい歯を手に入れることができるわけです。

子供のおやつには「食事だけでは取きれない栄養を補う」という役割もあるので、ふかしたおイモやおにぎりなどを食べさせてあげましょう。
飲み物は、甘いジュースではなく麦茶やお水がおすすめです。
市販品に比べると少々割高ですが、歯医者さんが原料にこだわって考案した「虫歯にならないお菓子」を買い置きしておくのも一つの方法です。

おやつみたいに甘いのに虫歯菌が除去できる歯磨き粉!

歯医者さんが考えた虫歯にならないお菓子

歯医者さんが考えた「虫歯にならないお菓子」は、原料にこだわっているので値段は高めですが、飴やチョコレート、ガム、グミ、ラムネなどのお菓子を安心して与えることができるので、いざという時のために買っておくと良いでしょう。
「虫歯にならないお菓子」には、歯を丈夫にする「キシリトール」が含まれており、おいしく食べながら口の中の環境を整えてくれます。
キシリトールは酸を作らない甘味料なので虫歯の原因になりにくいし、万が一虫歯ができてしまっても、歯の再石灰化を促してそれ以上の進行を防いでくれるという効果が期待できますよ。

歯医者さんが考えた「虫歯にならないチョコレート」

子供にチョコレートを食べさせてあげたいけれど、虫歯になるのが心配……というママに人気なのが、歯医者さんが考えたチョコレート。
スーパーやコンビニに置いてあるものには砂糖がたっぷり入っていますが、このチョコレートに使われている甘味料は「キシリトール」なので、口の中に入れてもミュータンス菌のエサになることはありません。
また、キシリトールには初期虫歯の進行を抑えたり、歯の再石灰化を促したりする力があるので、食べるだけで丈夫な歯を作ることができます。
本来であれば、食べれば食べるほど虫歯になりやすいチョコレートで虫歯予防ができてしまうのですから、こんなにうれしいことはありませんよね。

キシリトールや虫歯になりにくい砂糖についてはこちらで詳しく解説しています。

ただ、原料にこだわって作られている分、値段はどうしても高めになります。普通の板チョコは1枚100円ぐらいで買えますが、歯医者さんが考えたチョコレートは1袋600円前後(約60g入り)。これを「高い」と感じるか「歯医者さんで治療費を支払うことを考えれば安い」ととらえるかは人それぞれです。

チョコレートを食べた後のケア方法

「虫歯にならないチョコレート」の場合は特に食後のケアは必要としませんが、普通のチョコレートを食べさせた場合は、必ずうがいや歯磨きをするようにしましょう。
外出先でこうしたケアが難しい時には、お茶を飲ませたり、キシリトール入りのガムを噛ませたりするだけでもかまいません。
もし、これらのケアをなにもしないで放置していると、チョコレートの糖分をエサとして増殖するミュータンス菌がじわじわと酸を作り出し、少しずつ歯の表面を溶かしていきます。
特に、時間を決めずにだらだらと食べ続けるのは最悪! 口の中には自浄作用があるので、一時的に酸性になったとしても唾液によってアルカリ性に戻りますが、いつまでも食べているとこの働きがうまくいかないので、当然虫歯になりやすくなります。

子供にだらだら食べの習慣をつけさせないためにも、おやつは時間を決めてあげるようにしましょう
「虫歯にならないチョコレート」の場合でもそれは同じ。
小さな子供には「どのおやつなら良い、悪い」というのはまだ分からないので、おやつ=決まった時間に食べるものとルールを決めたほうがスムーズに理解できます。

砂糖を使わないノンシュガーの飴

飴を食べて虫歯になるのは、中に含まれる砂糖をエサとしてミュータンス菌が増殖し、酸を作り出して歯の表面を溶かすからです。
ということは、砂糖を使わずに作った飴ならば、虫歯になる可能性は低いということ。子供に与える飴を選ぶ時は「シュガーレス」と表示してあるものを探してみましょう。
シュガーレスの飴には、砂糖の代わりに「キシリトール」「ソルビトール」「エリスリトール」「還元水あめ」などが含まれていますが、これらは糖類に水素などを加えて作った「糖アルコール」です。
甘味はちゃんと感じるのに酸を作らないのが特徴で、普通の飴に比べると虫歯ができにくい飴であると言えるでしょう。

キシリトール入りの飴は分量や他の材料に注意

コンビニやスーパーに行くと、飴のコーナーに「キシリトール入り」と書かれたパッケージのものが置かれています。
キシリトールは単に虫歯の原因にならないというだけでなく、歯の再石灰化を促して虫歯の発生や進行を防ぐ効果もあるので「これなら安心」と思ってしまう人も少なくないでしょう。
しかし、このような製品には麦芽糖や果汁が含まれている場合が多く、これらは虫歯の原因となります。
また、キシリトールが虫歯予防に力を発揮するには最低でも50%以上配合されていることが必要なので、キシリトールが使われている製品だからといって「子供に与えても安心」とは言いきれないのです。
飴を選ぶ時は、原材料名やキシリトールの配合量をよくチェックするようにしましょう。

歯医者さんが子供のために作った歯磨き粉があるって本当?

子供の歯を守る飴の与え方

口の中に酸を作り出す原因となる食べ物が入っても、それが全部なくなってしまえば唾液の働きによって口内は徐々に中性に戻ります。
しかし、飴のようなずっと口の中で味わう食べ物の場合は、この中和作業ができにくいのです。1個だけでも危ないのに、続けて2個……3個……と食べてしまえば、どうなるかは火を見るよりも明らかですよね。
小さな子供はまだ「もっと食べたい」という欲求を抑えることができないので、飴を与える時は必ずママが管理をするようにしましょう。
そして、飴を食べた後はできるだけ早く歯磨きをさせたり、お茶を飲ませたりして糖分を洗い流します。仕上げに、歯医者さんで売られている「キシリトール100%」のガムを噛ませると、より安心ですよ。

口の中の環境を整えてくれるアルカリ性食品

では、逆に口の中を良い環境に整えてくれる食べ物とは何でしょうか? 答は、野菜や果物などの「アルカリ性食品」です。
こまめに歯磨きしてもすぐに虫歯ができてしまう人がいる一方で、ほとんど歯を磨かないのに虫歯ができない人もいますが、このような人は口の中が唾液でアルカリ性に保たれているため、食事をしても短時間で口内が中和され、酸ができにくいのですね。
日頃から野菜や果物を積極的に取り入れた食生活を送っていると、体が自然とアルカリ性に傾いていきます。小さな子供はまだ味覚が発達しておらず「野菜は苦いから食べたくない」とだだをこねることもあると思いますが、細かく刻んでハンバーグに入れたり、かわいく型抜きしてあげたりしながら上手に食べさせてあげましょう。

果物は甘いのに虫歯にならないの?

果物には「果糖」が含まれているので、食べ過ぎればやはり虫歯になります。
しかし、果物に含まれる糖分は砂糖とは違った性質のものなので、極端に多くの量を食べさせたり、ずっと口の中に入れっぱなしにしたり(たまに、こういう癖のある子供がいますよね)しない限り、まず大丈夫
水分と繊維質が多いので歯にくっつくこともありませんが、歯と歯の間に挟まったものを放置すると虫歯の原因になるので、食後の歯磨きやフロスはこまめに行うようにしましょう。

おわりに

虫歯にならないお菓子・食べ物について。そして飴の選び方や、虫歯にならないチョコレート、おやつを食べた後のケア方法をご紹介しましたが、いかがでしたか?
100%安心とは言い切れないものの、虫歯になりにくい甘味料で作られたものを選んだり、糖分をしっかり洗い流したりすることで虫歯のリスクは減ります。
3歳頃までにできるだけミュータンス菌に感染させない工夫をすれば、子供の歯を守れる可能性はぐんと高くなります。おやつの与え方を見直してみましょう。
よく「体が酸性になると細胞が錆び始める」といいますが、それは口の中においても同じ。
砂糖たっぷりの甘いものや肉類ばかり食べていると口内環境が悪くなってしまうので、子供にはアルカリ性食品である野菜や果物を積極的に食べさせるようにしましょう。
パパとママの菌を移さないようにしたり、おやつの与え方に気を配ったりして、虫歯になりにくい健康な歯を作ってあげましょう。