【画像あり】赤ちゃんに急増中!哺乳瓶虫歯の原因や治療法は?

哺乳瓶虫歯という言葉を聞いたことがありますか?哺乳瓶や母乳を飲んでいる赤ちゃんに多い虫歯の名称です。哺乳瓶虫歯は放置すると、乳歯全体が虫歯になる可能性がとても高い虫歯です。赤ちゃんを哺乳瓶虫歯にさせないために、哺乳瓶虫歯の原因や治療法をご紹介します。

赤ちゃんに急増中の哺乳瓶虫歯とは

1歳半~2歳の赤ちゃんに多いのが哺乳瓶虫歯です。哺乳瓶虫歯とは哺乳瓶を使用することによって、前歯の裏側や歯茎の境目にできる、赤ちゃん特有の虫歯のことです。
哺乳瓶虫歯は神経に近いところに広がってしまうため、赤ちゃんの歯全体を溶かしたりひどい虫歯になってしまいます。母乳でも同じような現象が起きるため、哺乳瓶虫歯と母乳虫歯は同じように扱われることが多いです。

初期虫歯の段階で哺乳瓶虫歯に気が付かないとこのように穴が開いてきてしまいます。
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出典:目で見るお口の百科 家庭の歯学/クインテッセンス出版株式会社.

そのままさらに放置を続けると最初は前歯2本だけだったはずの虫歯が、横にも広がっていきます。
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出典:目で見るお口の百科 家庭の歯学/クインテッセンス出版株式会社.

そして3歳頃には乳歯20本すべてが虫歯になってしまうのです。
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出典:目で見るお口の百科 家庭の歯学/クインテッセンス出版株式会社.

このように、哺乳瓶虫歯は乳歯全体に関わってくるのです。
そして乳歯を虫歯にしてしまうと、その後に生えてくる永久歯にも影響を及ぼします。
哺乳瓶虫歯になっていないかを診てもらうため、哺乳瓶虫歯にならないようにフッ素を塗布してもらうためにも、1歳半~2歳頃には赤ちゃんを歯医者へ連れて行くようにしましょう。

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哺乳瓶の虫歯の原因は

哺乳瓶虫歯の原因は、赤ちゃんに飲み物を飲ませるとき哺乳瓶を使うことにあります。
哺乳瓶を使用すると、ストローやコップで飲むよりも、飲み物が口の中に留まり、ミルクの糖分が歯にふれてる時間が長くなります。授乳にも同じことが言えます。

しかし、哺乳瓶や授乳で誰でも虫歯になるというわけではありません。ポイントは「長時間咥えたまま」という点です。
哺乳瓶のミルクにも母乳にも糖分が含まれています。
虫歯は糖分が食べかすに作用し発生します。通常赤ちゃんは唾液の分泌量が多いため、虫歯菌に抵抗する力があり、虫歯になりにくいと言われています。
しかし、就寝時や夜間は唾液の分泌量が少なくなるため、虫歯の原因菌が活性化しやすく、虫歯になりやすい環境です。
そのため、夜に授乳したまま眠るのはかなり危険な行為です。
1歳6カ月までには必ず、母乳・ミルクは卒業するようにしましょう。過去の多くの研究で、 1 歳 6カ月以降の授乳により虫歯が急増すると報告されています。
哺乳瓶も歯が生えてきた頃からコップへ移行しましょう。
もし精神的な安定のために哺乳瓶をくわえさせるのであれば、中身をお茶かぬるま湯に変えてみましょう。

哺乳瓶虫歯の治療

哺乳瓶虫歯は1歳半~2歳などまだ幼い赤ちゃんがなることが多く、歯医者によっては治療ができないというところもあります。そのため、赤ちゃんを歯医者に通わせる時にあらかじめ小児歯科を探しておくといいです。
もし近くに小児歯科がない場合は電話などで赤ちゃんの年齢や症状を相談して、診てもらえるか確認を取るとよいでしょう。
赤ちゃんが虫歯の治療を激しく嫌がらない場合であれば、大人と同様虫歯の部分を取り除き、穴をふさぐ治療をします。しかし、歯医者が治療困難だと判断した場合、サホライドという進行止めを塗る可能性があります。
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サホライドを使用すると虫歯部分に銀が吸着して、虫歯の進行を止めます。
銀が虫歯にくっついて酸化するので、虫歯だった部分が黒くなります。昔から健康保険に適用されている治療法です。
見た目が悪いことから前歯よりも奥歯に使用することが多いですが、赤ちゃんが歯医者を嫌がると治療できなくなるため、治療時間の短縮、来院回数の減少のためにサホライドを使用することもあります。
3ヶ月に1回歯医者で塗布するだけなので歯医者嫌いな赤ちゃんにとっては簡単に済みます。しかも、フッ素と銀の化合物なので、フッ素で虫歯予防をし、銀による殺菌効果を期待できます。また、鎮痛効果や虫歯の進行を抑止してくれる優れものです。
そして、見た目も黒くなるため精神的にも「きちんと歯磨きをしなきゃ」という気持ちになるため、今後の歯磨き習慣を見直すチャンスになります。
サホライドを使用した歯の画像や写真はかなりショッキングなものになるため、赤ちゃんを哺乳瓶虫歯にしないために、「歯磨きをしないとこんな風になる」と画像を見せるのも良いと思います。
もともと検診で歯医者に通っていれば、歯医者に慣れることができ、治療もスムーズにいく可能性が高いため、サホライドを使用しなくても済むかもしれません。1歳半になったら一度歯医者に検診に行きましょう。

まとめ

哺乳瓶虫歯にならないように、歯が生えたら哺乳瓶はコップへ、飲み物はミルクからお茶や白湯へ移行しましょう。
また1歳半になったら哺乳瓶虫歯があるかどうかの確認やフッ素塗布のために歯医者へ検診に行きましょう。哺乳瓶虫歯は早期発見が大事です。