【乳歯の虫歯】母親なら知っておくべき6つの予防法と治療法

子供を持つ母親にとって、最も気になるのは健康管理

特に虫歯は風邪のように薬を飲めば治るわけじゃなく、一度ダメになってしまうと一生苦労することになるので「なんとか丈夫な歯を作ってあげたい」と情報を集めている方も多いのではないでしょうか。

虫歯に関しては、母親がどれだけ正しい知識を持っているかが非常に重要!

大切な子供の歯を守るため、知っておくべきことをまとめました。ぜひ、参考にしてください。

乳児の虫歯予防=永久歯の虫歯予防

昔の日本には乳歯が虫歯だらけの子供がたくさんいましたが、これはまだ乳歯と永久歯の関係がよく分かっておらず「乳歯が虫歯でも、永久歯さえきちんと磨いていれば問題はない」と考えられていたからです。

しかし、その後の研究によって、乳歯が虫歯になると土台がもろくなり、その後に生えてくる永久歯が虫歯になりやすくなったり、顎の発育が悪くなったり、歯並びに影響したりするということが分かってきました。

小さな子供はまだ上手に歯を磨くことができないし、甘い食べ物を際限なく欲しがるので、母親がいかにうまくコントロールしてあげるかが虫歯予防の鍵となります。

虫歯になりやすい環境とは

child01世の中には毎日しっかり磨いても虫歯になる人もいれば、ほとんど磨かないのに虫歯ができない人もいます。
生まれつきの歯質も大いに関係しますが、重要なのは家庭環境
子供のお手本となるべき大人が歯磨きをさぼっていたり、甘いものを好きなだけ食べたり飲んだりしていれば、子供もそうなる可能性が高いのです。

子供を持つ決心をしたら、自分の生活態度を見直してみることが必要
栄養バランスの良い食事を摂り、甘いものは控えめにして、朝晩しっかり歯を磨くようにしましょう

いくら子供に「歯を磨きなさい」と言っても、大人がやって見せない限り、なかなか良い習慣は身に付きません。
「常に見られている」という意識を持つことが大切です。

<虫歯になりやすいかどうかをチェックする唾液検査>

「カリエスリスクテスト」「サリバテスト」とも呼ばれる方法で、ガムを5分ほど噛んで唾液をたっぷりと出し、唾液の量や中和力、口内に潜むミュータンス菌の数などを調べます。
この検査を受けることにより、現在抱えているリスクや今後気を付けるべきことがクリアになるので、予防・改善に大いに役立ちます。
子供も受けられる簡単で痛みのない検査なので、機会があれば利用してみてください。

<エナメル質形成不全・エナメル減形成の可能性について>

人間のエナメル質は非常に硬い性質を持っており、簡単にはダメージを受けないようにできています。
しかし、なんらかの原因でエナメル質の形成がうまくいかない場合があり、このような症状を「エナメル質形成不全」「エナメル減形成」と呼んでいます。

主な原因は、まだ母親のお腹の中にいる時に栄養が不足していたり、生まれてから強く歯をぶつけたりしてもろくなってしまうなど。そうじゃない子供に比べて虫歯ができやすいので、定期的にフッ素を塗ったり、コーティング剤で補強をしたりするなどの処置が必要です。

見分け方としては、生まれつき歯が黄色っぽい、表面がでこぼこしている、欠けている部分があるなどの特徴があるので、よく注意して見てあげましょう。
歯をぶつけた時は、早めに歯医者さんへ連れていくことも大切です。

虫歯の予防法1:口の中のミュータンス菌を居着かせない・増やさない

生まれたばかりの赤ちゃんの口の中には、虫歯の原因となるミュータンス菌が存在しません。
それなのにいつの間にか菌が居着き、増えてしまうのは、両親や祖父母が口移しで食べ物を与えたり、食器を共有したりするからなのです。

子供はかわいいので、ついこのような食べさせ方をしてしまいますが、虫歯を防ぐためにぐっと我慢しましょう。
子供用に専用の食器を用意し、食べさせてあげる時は子供のスプーンやお箸に持ち替える習慣をつけてください。
特に、1歳7ヶ月~2歳7ヶ月までの間は感染する確率が高まるので要注意。一緒に暮らす大人が虫歯を治療しておくことも大切です。

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虫歯の予防法2:砂糖の入った甘い食べ物を極力与えないようにする

candy子供は飴やチョコレートなどの甘い食べ物が好きですが、こうした食品に含まれる砂糖はミュータンス菌のエサとなり、口の中を酸性にして歯を溶かしてしまうので、できるだけ与えないようにしましょう
おやつには、ふかしたおイモやおにぎりなど、栄養も摂れるものをあげたほうが体のためにもなります。

しかし、これだけ周りにおいしいお菓子や飲み物があふれている現代において、それを全て我慢させるというのは難しいです。
どうしても食べたがった時は、すぐにうがいをして口の中の糖分を洗い流させるようにしましょう
また、キャラメルなどの歯にくっつきやすいお菓子は避け、比較的口の中に残りにくいアイスクリームを選ぶなどの工夫も大切です。

<スポーツドリンクの飲ませすぎに注意!>

子供がスポーツをやっていると、水分補給の際にスポーツドリンクを飲む機会が増えます。また、お風呂上りに飲ませることも多いですよね。しかし、スポーツドリンクには大量の砂糖が含まれているため、毎日のように飲ませていると虫歯ができやすくなってしまいます。
飲ませる機会をできるだけ減らすとともに、飲んだ後は水で口をゆすいだり、キシリトール入りのガムを噛ませたりするなどの対策をしましょう。

虫歯の予防法3:キシリトール入りのガムを噛ませる

キシリトールには口の中のミュータンス菌を減らしたり、歯の再石灰化を促したりする力があるので、食後に噛ませるようにすると虫歯予防に役立ってくれます。
もちろん、肝心の歯磨きがいい加減だったり、甘いものを好きなだけ摂っていたりすれば意味はありません。
ですが毎日のお手入れにプラスすることで、口の中の環境を良好に保つ手助けをしてくれるでしょう。

いろいろな種類のものが売られていますが、あまり安すぎるものはキシリトールの含有量が少ないこともあるので、少なくとも50%以上含まれているものを選ぶようにしてください。
ちょっと値段は高いですが、歯医者さんにはキシリトール100%のものも置いてありますよ。

虫歯の予防法4:歯磨き粉にこだわる

子供用の歯磨き粉といえば、ぶどう味やメロン味のついた甘いものが人気。
パッケージにキャラクターが書かれているものも多く、少しでも楽しく歯磨きができるようにする工夫が随所に見られます。
しかし、肝心の虫歯を予防する効果については、残念ながらあまり高いとは言えません。
歯垢を落として一時的にキレイになっても、ミュータンス菌が減るわけではないので、虫歯のリスクは下がらないままなのです。

<虫歯予防成分「BLIS M18」配合の歯磨き粉>

本気で虫歯を防ごうと思えば、まず口の中に居着いてしまったミュータンス菌の数を減らさねばなりません。
「ブリアン」という歯磨き粉が雑誌等で話題になっていますが、これは「BLIS M18」という成分を配合したもので、ミュータンス菌そのものの数を減らす効果があります。

また、ブリアンは粉状になっているのですが、非常に細かい粒子が歯と歯の間に入り込み、ミュータンス菌のエサとなる歯垢をしっかり取り除いてくれます。
いちご味だから歯磨き粉の苦手な子供でも使いやすく、公式HPには「歯医者さんに行く回数が減った!」「自分から進んで磨くようになった!」などの感想が寄せられているようです。

そして、殺菌剤や発泡剤などの添加物を使わず、子供の体に優しいところも魅力。「BLIS M18」は非常にデリケートな成分ですが、このような添加物の影響を受けないことで生きたまましっかり口の中に届くということです。

<歯を磨くのに適したタイミングとは>

食事をしたばかりの口の中は酸性になっており、歯の表面が溶けやすいので、食べてすぐに歯を磨くのはあまりオススメできません
フロスなどを使って歯と歯の間の汚れを取り除いたり、うがいをして糖分や食べカスを洗い流したりする程度に止め、食後30分ぐらい経ってから歯を磨くようにしましょう
また、ミュータンス菌は、唾液が減って口内が乾燥しやすい就寝中に増えるので、朝一番の歯磨きで取り除くことも大切です。
同じ理由で、夜寝る前の歯磨きには十分な時間をかけ、できるだけ菌を減らしてからベッドに入らせるようにしましょう

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虫歯の予防法5:歯医者さんでフッ素を塗ってもらう

子供を歯医者さんに連れていくと「虫歯予防のためにフッ素を塗りましょう」と言われることがありますが、フッ素にはミュータンス菌による酸の生成を抑制し、歯の再石灰化を促す力があるため、定期的に塗布してもらうようにすると、虫歯ができにくい状態を長く保つことができます。

歯をキレイに磨くことは案外難しく、毎日丁寧に磨いているつもりでも磨き残しが出てきてしまうので、こうして予防措置をとっておくことは非常に大切です。
また、フッ素を塗るために歯医者さんへ定期的に通うことになるので、そのたびに口の中をチェックしてもらえばトラブルの早期発見にもつながります

虫歯の予防法6:小学校中学年頃までは仕上げ磨きを続ける

乳歯の生え変わりの時期は6~12歳頃。
小学校を卒業する頃までは、まだまだ乳歯が虫歯になるリスクが続くわけです。
小さな頃から習慣づけておけば子供もかなり上手に歯磨きできるようになりますが、やはりまだまだ磨き残しが出やすいので、せめて小学校中学年頃までは母親が仕上げ磨きをしてあげるようにしましょう。

仕上げ磨きのポイントは、歯垢が溜まりやすいところを重点的に磨くこと。
ハブラシだけじゃなく、デンタルフロスもうまく使いながら、しっかり歯垢を取り除いてあげてください。
子供に手鏡を持たせるようにすると、磨き残しの出やすいところを覚えやすくなりますよ。

乳歯の虫歯は痛みが少なく、健康な歯との色の見分けもつきにくい!

乳歯の虫歯が厄介なのは、かなり進行するまで子供が痛がらず、茶色や黒色になりにくいので見つけにくいところです。
ひどい場合は、神経が侵されるまで気付かないこともあるので、よほど気を付けていないとすぐに悪化してしまいます。
永久歯に比べてエナメル質が薄いので「検診では何の問題もなかったから」と安心していると、あっという間に穴が空いてしまうこともありますよ。

<特に虫歯になりやすい場所>

虫歯になりやすいのは、歯と歯の間です。
ハブラシでさっと磨いただけではなかなか歯垢が取れないので、デンタルフロスを併用しましょう
特に注意が必要なのは、唾液の影響を受けにくい上の前歯の間と、嚙み合わせ部分に食べカスが溜まりやすい奥歯です。

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乳歯の虫歯治療のやり方

<エナメル質に小さな穴が空いた初期虫歯(CO)>

歯を見て白く変色している部分があれば、それが初期虫歯です。
削るほど広がっていない場合は進行止めの薬を塗って様子を見るのが一般的。進行止めの薬は虫歯になってしまった部分に染み込み、もろくなりかけているのを固くしてくれるのですが、歯の成分と反応して黒くなるのが特徴です。

<象牙質まで進行してしまった虫歯(C1~C2)>

虫歯が広がり、進行止めの薬だけでは対処できなくなると、削る処置をしてから穴を詰める治療をします。
「コンポジットレジン」という方法では、目立ちにくい白いプラスチックを使い、自然な見た目にすることも可能です。

<神経まで達してしまった虫歯(C3)>

ここまで来ると、根の治療をする必要が出てきます(根管治療)。
歯は神経を抜くことで極端にもろくなるので、できるだけC2までの段階で対処するようにしたいですね。ひどい場合は抜歯になることもあります。

<ほとんど溶けてしまった虫歯(C4)>

治療をせずに虫歯を放置しておくと、歯がほとんど溶けてなくなり、根っこだけになってしまいます。
治療が可能な状態であれば根っこを残してかぶせものをしますが、それも無理な状態なら抜歯となることもあります。

乳歯の虫歯予防には子供の協力が必要不可欠

治療の進め方を見てみると、いかに初期の段階で虫歯の進行を食い止めることが重要かがよく分かるのですが、子供は歯磨きや歯医者さんを嫌がる場合が多く、母親がどれだけ必死になってもうまくいかないケースが少なくありません。かといって、あきらめるわけにはいきませんよね。

甘いものを与えないなどの予防をすることが最も大切ですが、歯医者さんという場所に慣れさせておくのも同じぐらい大切。
虫歯になってから連れていくと「歯医者さん=痛いところ。怖いところ」というイメージが植え付けられてしまうので、ごく小さな頃から定期健診に連れていき「歯医者さんは口の中をさっぱりキレイにしてくれるところ」というプラスのイメージを育てましょう。
乳歯は一度虫歯になると再治療が必要となることも多いので、そういった意味でも歯医者さんに慣れておくことは非常に大切です。

また、歯磨きを嫌がる子には「ちゃんと磨かないと虫歯だらけになるよ!」と脅かすより、好きなキャラクターのハブラシやコップを買い与えたり、楽しい雰囲気の歯磨きビデオを見せたりするほうが効果的です。
できれば母親も一緒に並んで歯を磨き「キレイにすると気持ちいいね!」と雰囲気を盛り上げてあげましょう。

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子供の乳歯を守るのは、こまめなケアと正しい食生活!

mother01乳歯を健康に保つことは、その後に生えてくる永久歯をも丈夫に育てることにつながります。「どうせ抜けてしまうのだから大丈夫」と軽視せず、最初の歯が生えてきた時から丁寧なケアを心がけるようにしましょう

また、子供に与える飲み物や食べ物の内容に気を配ることも大切。砂糖がたっぷり入った甘いものはできるだけ避け、歯を丈夫にするビタミンやたんぱく質、カルシウムが豊富な食事やおやつを食べさせてあげてください。